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高齢者雇用を考える できることは若者に甘えず

2019/06/03

おじいさんサラリーマン

皆さん こんにちは。
ブログ更新が少し止まってしまっていた 所長の飯田保夫です。

5月31日、通っている東京大学の労働経済学講座で前半タームの試験を受けてきました。数あるテーマの中から、二つを自由選択して自身の論を記述するのですが、私は“同一労働同一賃金”と“労働時間”を選び、時間内いっぱいまで回答を作成してきました。
前回のブログから、気を抜くと仕事や勉強以外の時間が用意できず、すぐにブログ更新が止まってしまいます。自分への戒め。

さて、今回は高齢者雇用を考えてみたいと思うのです。
年金の支給開始年齢の引き上げや、労働市場に眠る人材の掘り起こしというものも契機になり、高齢者の活用に目が向いています。それ自体はとても良いことだと思います。

しかし、つい最近の私自身が目の当たりにした実情も踏まえ「そうだよなぁ、高齢者だからなぁ」という事例もあります。

先日、とある独立行政法人に訪問したのですが、そこは多くが高齢者事務員が勤務している法人です。
事前にアポイントを取り付けて訪問したのですが、当日に体調不良で帰宅してしまっており、お会いしたい方は不在でした。
「高齢者だから体調の急変ということもあるな」と思い改めた次第です。サービス業や従業員の個々人が接客対応するような業界では、配置が少し難しいところがあるなと、そんな事を考えながら、ここまでは良かったのですが、
部屋に入ってからしばらく、職員のどなたも私に声を掛けて下さらない状態が続きまして、5分くらい部屋の端っこで立ちっぱなし状態でした。部屋の皆が私の入室に気が付いてるのに声を掛けて下さらないのです。途中、席を立つ職員の方がこちらを見て、私と目があったのですが「どなたかご用ですか?」とも話を掛けていただけないのです。無言のまま何処かに移動されてしまいました。

雇用者側は、高齢者であるが故に、彼らの体調や体力に気を配ることも重要です。
ところが、高齢者であるが故に、末端の接客業務や事務業務から長年離れていた方々が、来客対応を必要とする業務へ配置されると体が反応しにくいのです。そういった業務は部下達に任せていましたから、久しく自ら声を掛ける感覚が何処にあるのか思い出すのに時間がかかるのでしょう。

こうした高齢者の適性を考えて配置を考えるとなると、自社内で高齢者に適している業務を用意できるのかが、各企業の向き合うべき事項になりそうです。
体力面や健康面等の表面的に測定できるものに加え、行動意識や思考様式も踏まえて、高齢者の配置を考えるのが良いでしょうね。

只今私は、ビル清掃業の会社様の清掃マニュアルを作成しておりますが「体力面を考慮し若者が積極的に彼らを手伝うように」という記載を行った一方で、「高齢者は自らができると思うことは、無理はせず対応しすること。また、理由もなく若者に押し付けないこと」と記載しました。

高齢者だからといっても、できることまで若者に押し付けずに働いていただく。適職は自らの体力や意識とも相談をしましょう。
双方が気持ちよく働ける職場でありたいものです。





書いた人
飯田 保夫

社会保険労務士飯田事務所 所長。1981 年埼玉県生まれ。信州大学経済学部卒業、埼玉大学大学院経営管理者養成コース修了。法人の社会保険・ 労務管理支援のほかに、補助金や助成金を活用した経営改善の専門家として、首都圏を範囲に活動。役職:一般社団法人 日本介護福祉支援機構 監事など