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一労働者はどこへ向かうのか

2024/10/11


皆さんこんにちは。

今年の夏は暑くて暑くて、やっと涼しくなってきたなと思っている所長の飯田です。
冬生まれの私は四季の中で冬が最も好きです。
空気が凛とし、埼玉でも富士山の姿を眺めることもできれば、夜空に星が瞬いているもの見えます。
肌が年中地黒で「野球部だったでしょ?」と言われる野球部ではない私なのですが、
好きなのは肌寒い真っ白な季節とその空気感なのです。
冬はつとめて。

『Mamma Mia!』(ABBA) 
イントロからのチクタク感と、女性ツインボーカルのハーモニーが最近のお気に入りです。
スウェーデンにもいつか行ってみたいものです。


さて
今回は「温故知新」をテーマに綴ります。
この秋に20年ぶりに懐かしい人々にお会いする機会が連続してありました。


一つ目は卒業した大学母校の先生(教授)と後輩

ともに丁度20年ぶりにお会いしました。
「変わらないなぁ。ちょっと丸くなった感じかな。」

毎回のゼミでは難解な書物を読み込むことに追われ、毎週火曜夕方は妙な緊張感があったものです。
「終わるまで帰るな」と先生に叱責されてしまい。
「皆で深夜1時まで研究室で居残ってやったことあったよね」という懐かしい思い出も。
先生も帰らずに研究室で待っていて下さっていて、午前1時に「終わりました」と皆で研究室のドアをノックしたよね。


卒業してから現職に至るまで、
思えば、あの時にトレーニングされた多様なドキュメントを読む力や思考を言語に現す力が、僕の職業において相当な価値を生み出す永久資産となりました。

そして20年ぶりに恩師と対話していて感じたのが、自分の視野と引出しが広くなったのだという実感。先生との会話のキャッチボールについていけるばかりでなく、臆せず自論を展開し言葉に乗せて考えの応酬ができていることが客観視でき、この20年という時間の経過がもたらした「時間はかくして流れて行ったのか」にいみじくも充実感を覚え、我ながら感動しました。先生は、相手の論が終わるまでちゃんと聞き入ってから、意見を真っ向否定せずに自論を乗せるという展開をされているのも、今の僕には分かりましたよ!

後輩も現在は私と同様の人事業務に従事しているとのことなので、今度は後輩と議論に花を咲かせてみようかな。

(このブログを読んでいることを知りながら書いていますよ!)




もう一つは、新卒で入社した会社の同期
碌山美術館(安曇野市)で芸術鑑賞しながら、サラリーマン時代の昔話に秋の花を咲かせました。
社会人デビューの節目に出会えた同世代の一人。

君も僕ももうその会社には在籍していないけれど
あの当時、良い刺激を感じていたなと懐かしく思ったものです。

同期は今、故郷に戻りご親戚が代表をされている同族企業の役員として経営管理をされているとのこと。頭が良くて朗らかで、あの当時、外貨換算の経理処理や監査法人とやりとりをしている姿を横目に、内心「かっこいいなぁ」と密かに思っていたものです。


「今はこんな仕事をしているんだ」
「50歳になるまでにこんなことやってみようと思っているんだ」


彫刻に囲まれた静謐な空間に会話が行き交いました。
画像は碌山美術館(安曇野市)の『労働者』という作品です。
萩原碌山は、完成後に、右手だけを残して左手と両足を削いでしまったとのこと。

四肢の内、片腕しか自由に意思表示できない。
それも労働の実態を表現しているのでしょうかね。




一労働者に過ぎなかった僕が、曲がりなりにも今や小さな経営者。
そしてその職務はと言いますと、労働者における権利についてあれやこれやと助言や指導をするというもの。
22歳の頃、「何がやりたいの」という自分の将来像が描けないまま、何となくの進路を進むこととなった私。そんな私は、現在に至っても、「俺はこれをやるんだ。やりきるんだ」という揺るぎない気持ちが存在しないというのが本音。昔から変われないのかもしれない。さりとて、人の考えに流されるまま浮遊して生きてきたということでもなく、気まぐれな瞬間的突風が吹くことがあり、その時々で方向を見出してきたという感じなのかも。
風に吹かれて。


「Mamma Mia!!」(「マンマミーア」 なんてこった!)
ということで舵を取ってきた私ですが、旧知の仲に久しぶりに会うことにより、刺激を得て、日々の仕事をこなしていこうと思います。

あら。
今回は割と真面目に書いてしまったような気がします。

書いた人
飯田 保夫

社会保険労務士飯田事務所 所長。1981 年埼玉県生まれ。信州大学経済学部卒業、埼玉大学大学院経営管理者養成コース修了。法人の社会保険・ 労務管理支援のほかに、補助金や助成金を活用した経営改善の専門家として、首都圏を範囲に活動。役職:一般社団法人 日本介護福祉支援機構 監事など