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思考バイアスがかけられやすい報道に惑わされず

2020/06/03

新緑_木漏れ日

皆さんこんにちは。
このコロナ禍において、4月からプログラミングを勉強する時間を見出した所長の飯田保夫です。
普段の業務を俯瞰し細部を見直しの作業を進めつつ大小のオーバーホールをし、数式化できるところにはプログラミングを充てていこうと模索中です。

さて
コロナウィルスに関連して飛び交う各種の情報や報道の在り方や取り上げられ方、一般大衆におけるそれらの受け止め方や理解の仕方およびその思考性向(物事を考える際の癖)において、いささかの不安を覚えています。

速さ:(スピード)と大衆ウケ:(センセーショナル:皆さんの関心を惹くように衝撃度合いを高めている)に重きが置かれた情報の発信のされ方に、短絡的な読解力や思考力が結び付いてしまいますと、些細なことで右往左往、何をするにしても非難、匿名による責任追及、等の症状が起きています。

 先の大戦時(第二次世界大戦)では、戦争への道を煽り立てたメディアやその論調というのは、結局のところ、冷静さを欠いた国民自身の一部にそのような論調を期待することからも生成されていたという反省点を思い出さなくてはなりません。アメリカの暴動報道で、亡くなった方の弟が大衆に向けて「暴動は望んでいない、あなたたちは何をやっているのですか」と語っている姿に感慨深いものを感じました。この姿に感傷的になり過ぎて感情移入することも偏ってしまうので一程度の距離を保ちつつ、事実を片方から映した姿でもあり、当事者や関係者の意思とは別の所で大衆が繁華街の店舗にて強奪をしているもう一つの事実の姿もそこには同時にあります。

IT機器の利便性がもたらした脱思考型生活様式の浸透は、特に意識しないままでいますと、私たちから思考力を抜きとることと利便性とをトレードしていることに気を向けなければなりません。テクノロジーの飛躍的な向上により、人間は、考えることや情報を整理し自らの見解を重ねることの回数が減り、いわば文明社会の進化ではなく原始的社会への退化に向けて歩み始めてしまうケースも生じるでしょう。

IT機器やAIに人間が浸かりっきりになり、存在が非合理的な生物体と認識されてしまうような事態を避け、テクノロジーの利便性が創出されるに至った根源を見つめ、自らの思考を持ちやたらむやみな手段で短絡的な行動をしない、ということ望んでいます。

 日々の経営や人材管理においても同様ではないかと思うのです。

書いた人
飯田 保夫

社会保険労務士飯田事務所 所長。1981 年埼玉県生まれ。信州大学経済学部卒業、埼玉大学大学院経営管理者養成コース修了。法人の社会保険・ 労務管理支援のほかに、補助金や助成金を活用した経営改善の専門家として、首都圏を範囲に活動。役職:一般社団法人 日本介護福祉支援機構 監事など