2017/03/14
今春から今夏にかけて、飯田事務所では
『経営力向上計画』を推奨していこうと考えております。
『経営力向上計画』って何?
どんな取り組みを応援してくれるの?
これを作成するメリットは?
春からの改正予定点について
今回はこのようなところを書いてみたいと思います。
国内の中小企業、小規模企業の経営の力を向上させることを目的として、『中小企業等経営強化法』という法律が昨年に施行されたのですが、その中で、具体的な施策として『経営力向上計画』の認定制度が盛り込まれました。
この認定を簡単に説明しますと、「設備投資や金融の面において中小企業を助ける政策」でして、『経営力向上計画』が認定されますと“税制や金融の支援等でのメリットを受けられる”というものです。
『経営力向上計画』の概要が分かったところで、次に、どのような取り組みを応援してくれるものなのかを見ていきましょう。
まずは先に経済産業省でアップされております取り組み事例集を見てみましょう。
イメージが湧きやすくなると思います。
経産省事例集(http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/2016/161011kyoka1.pdf)
眺めてみますと、業種業界は多岐に亘りますが、ITの利活用を行い、生産の仕組み・販売の仕組み・管理業務の効率化、などが共通して見受けられますね。
こうした取り組みを行う前提としまして、
・財務内容の分析
・マーケティングの実施
・ITの利活用
・生産性向上のための設備投資
これらを認定支援機関とともに取り組み、その取り組み内容を経済面から応援してくれるものが、『経営力向上計画』です。
熟練の技術に、ITの利活用を行い、生産性を高める
機械設備の老朽化、技術力発展による生産性向上と新商材、若年人材不足、オリンピック特需、
建設業を例にとると、向こう3年間に亘る経営力の向上の必要性が高まっています
具体的にどのような経済的効果があるのか見てみましょう。
大きくは次の3つです。
Ⅰ | 固定資産税の半減(3年間) |
Ⅱ | 金融支援 |
Ⅲ | 各種補助金の加点項目 |
老朽した設備の刷新や、新規設備導入などをご予定されている方には有難いのがこちらです。
・発売から10年以内のもので
・旧モデルと比べて生産性が毎年平均1パーセント以上向上するもの
・160万円以上の機械及び装置であること
こうした要件を満たしている設備を導入しますと、その設備に係る3年間の固定資産税を半減していただけます。(但し、平成29年度から地域や業種の制限ができますのでご注意ください)
・商工中金による低利融資
・保証枠の拡大
・政策金融公庫の低利融資 など
融資利率を引き下げていただいたり、保証枠を広げていただける等、金融面での支援が受けられます。事前に金融機関に、『経営力向上計画』の作成を進めている旨の相談をしておくことがポイントです。
最近の経産省管轄の補助金や、厚労省管轄の助成金等では、「生産性の向上に取り組んでいるか、取り組もうとしているか」の点について審査上加点や、助成額を増加させるなど優遇政策が出始めております。
ものづくり補助金や、IT導入補助金においては、経営力向上計画の認定をいただいている場合、それだけで審査上の印象が変わってくると言っても過言ではありません。
「何故?」には理由がちゃんとあります。
『経営力向上計画』の作成においては、ローカルベンチマークを使用することが推奨されており、これを用いての作成手順上、どうやっても事業の細部も眺めるし全体も俯瞰視するため、しっかりとした事業計画が出来上がってくるのです。
無駄無理ムラを見直し、外部ビッグデータとも連結し、生産フローを見直す
経営力向上計画が多く出ているのは製造業ですが、全産業に共通して言える課題もあります
最新の設備投資等に対する補助金では経営力向上計画は加点項目となります
『経営力向上計画』は平成29年度に拡充される予定です。
平成28年度までの中小企業投資促進税制の一部が、経営強化法認定の枠組みに入ります。
つまり、『経営力向上計画』の認定をいただいておりませんと、生産性向上の優遇政策が適用されなくなります。反面、税制が使える品目が拡がり拡充となる部分もあります。
『平成29年度税制改正の概要について(中小企業・小規模事業者関係)』 出典:中小企業庁
この『経営力向上計画』は、認定支援機関の認定印が必要になります。
当事務所では認定支援機関として、積極的に『経営力向上計画』を推奨してしていきます。
飯田事務所では、誕生、成長、成熟と、それぞれのライフステージに合わせた施策をご提案します
出典:経産省資料
是非、未来を描く計画書づくりに当事務所をご用命ください。
お役に立てる確かなるものを作っていきたいと思います。